お出かけ

初めてのドライブは安全に! 赤ちゃんのチャイルドシート選び、一緒に考えよう【新生児向け完全ガイド】

「もうすぐ赤ちゃんに会えるね!」 「退院の時、車に乗せるのにチャイルドシートが必要だ!」

赤ちゃんを迎える準備リストの中でも、特に重要で、そして悩ましいのが「チャイルドシート(ベビーシート)」選びではないでしょうか?

可愛いベビー服やおもちゃを選ぶワクワク感とは少し違い、「大切な我が子の命を守るものだから、絶対に失敗したくない!」「種類がたくさんあるけど、どれが一番安全なの?」「ちゃんと取り付けられるかな…?」そんな責任感と、ちょっぴりの不安を感じているパパさん、ママさんも多いはず。

分かります!私もそうでした。初めて赤ちゃんを車に乗せる時の緊張感、今でも覚えています。

今回は、そんなあなたのチャイルドシート選びを全力でサポート!なぜ必要なのか?どんな種類があるのか?そして、どうやって選べばいいのか?気になるポイントを分かりやすく解説していきます。

法律で義務! なぜ赤ちゃんにチャイルドシートが必要なの?

まず、大前提として知っておいていただきたいこと。それは、チャイルドシートの使用は、法律で定められた義務であるということです。

日本では、6歳未満の子どもを自動車に乗せる場合、チャイルドシートを使用することが法律で義務付けられています。 もし使用していなければ、交通違反(幼児用補助装置使用義務違反)となります。

「ちょっとそこまでだから」「抱っこしていれば大丈夫」…そんな考えは絶対にNGです! 万が一の事故の際、大人が抱っこしていても、その衝撃で赤ちゃんは簡単に腕から飛び出してしまったり、大人の体がぶつかってしまったりする危険性が非常に高いのです。警察庁のデータでも、チャイルドシートを正しく使用していた場合と比べて、使用していなかった場合の致死率は格段に高いことが示されています。

チャイルドシートは、事故の衝撃を吸収・分散し、赤ちゃんの体へのダメージを最小限に抑え、命を守るための、まさに「命綱」なのです。

「泣くからかわいそう」という気持ちも分かりますが、それ以上に、万が一の事態から赤ちゃんを守ることの方が、何倍も大切です。必ず、車に乗せる時はチャイルドシートを使用しましょう。

どれを選ぶ? 年齢や使い方で変わるチャイルドシートの種類

チャイルドシートには、赤ちゃんの成長段階に合わせて、いくつかの種類があります。

① ベビーシート(乳児用 / 新生児~1歳頃)

基本的に「後ろ向き」で設置します。赤ちゃんを寝かせたような姿勢で乗せることができ、首がすわっていない新生児の体をしっかり守ります。持ち運び用のハンドルが付いているタイプが多く、対応するベビーカーにドッキングできる「トラベルシステム」対応モデルも人気。車から降ろして、そのまま家の中に運び、バウンサー代わりに使えるものもあります。

後ろ向きに設置するタイプは、衝撃時に背中全体で力を受け止めることで、まだ弱い首や頭部へのダメージを最小限に抑えるため、最も安全な姿勢とされています。

② チャイルドシート(幼児用 / 1歳頃~4歳頃)

首や腰がしっかりすわってきたら使えるタイプ。「前向き」で使用するものが主流ですが、最近は安全性の観点から後ろ向き使用期間が長いモデルも増えています。シートに内蔵された5点式ハーネス(ベルト)で体を固定します。

③ ジュニアシート(学童用 / 4歳頃~10歳頃)

車に備え付けのシートベルト(大人用)を使って体を固定します。座面を高くしてシートベルトが適切な位置(肩と腰)にかかるようにするブースターシートと、背もたれ付きで頭部もしっかり保護するタイプがあります。

④ 兼用タイプ(長く使える!)

新生児期から幼児期まで(例:新生児~4歳頃、~7歳頃)、あるいは幼児期から学童期まで(例:1歳~11歳頃)など、1台で長期間使えるように設計されたタイプです。買い替えの手間やコストを抑えられるのがメリット。

各成長段階に特化した専用タイプと比べると、フィット感や機能面でやや劣る可能性もあります。

新生児の赤ちゃんを迎えるにあたっては、まず「① ベビーシート」または「④ 新生児から使える兼用タイプ」を選ぶことになりますね!

安全&快適が第一! チャイルドシート選びで失敗しないためのチェックポイント

さあ、ここからが本番!たくさんのチャイルドシートの中から、最適な1台を選ぶための重要なチェックポイントを解説します。

【最重要!】安全基準を満たしているか?

国の安全基準に適合した製品には、オレンジ色の「Eマーク」が付いています。このマークがないものは、日本国内での販売・使用が認められていません。必ずEマーク付きの製品を選びましょう。

新基準「R129 (i-Size)」にも注目!

現在主流の安全基準「R44/04」に加え、より厳しい安全基準「R129(アイサイズ)」適合の製品が増えています。R129は、側面衝突への対応が強化されたり、適用基準が体重から身長に変わったり、後ろ向きでの使用期間が15ヶ月未満まで義務化されたりするなど、より安全性が高められています。迷ったらR129適合モデルを選ぶのがおすすめです。

「チャイルドシートアセスメント」も参考に!

国土交通省とNASVA(自動車事故対策機構)が、市販のチャイルドシートの安全性能を評価する「チャイルドシートアセスメント」の結果を公表しています。前面衝突試験などの評価が★などで分かりやすく表示されているので、購入検討中のモデルの安全性を比較するのに役立ちます。ぜひチェックしてみてください!

 

 

チャイルドシートアセスメントの評価が「推奨せず」になっていても、より高い安全性能を評価するという試験の観点からは推奨するに至らないという意味であり、使用不可という意味ではないことにご留意ください。試験対象とした製品は、全て安全基準に適合しており一定レベルの安全性は確保されています。

【取り付けは確実に!】取り付け方式は? あなたの車に合う?

① シートベルト固定式

ほとんどの車に取り付け可能ですが、取り付け方が少し複雑で、正しく取り付けられていない(ミスユース)ケースが多いことが課題とされています。

② ISOFIX(アイソフィックス)固定式

車両側に装備された専用の金具に、チャイルドシート側のコネクターを「カチャン!」と差し込んで固定する方式。誰でも簡単・確実に装着でき、ミスユースを防げるのが最大のメリットです。比較的新しい車(2012年7月以降発売の新車)には、基本的にこのISOFIXアンカーが装備されています。

チャイルドシートは、正しく取り付けられて初めて、その安全性能を発揮します。取り付けやすさと確実性ではISOFIXがおすすめです。

【乗せ降ろしラクラク?】回転式? 固定式?

回転式

シート部分が360度(またはドア側に)回転するタイプ。ドアの方に向けて赤ちゃんの乗せ降ろしができるので、特に新生児期はとても便利で人気があります。ママやパパの腰への負担も軽減されます。ただし、構造が複雑になる分、重くて高価になる傾向があります。

固定式

シートは回転しないシンプルなタイプ。比較的軽量で、価格も抑えめなモデルが多いです。

乗せ降ろしの頻度や、誰が主に乗せ降ろしをするか、予算などを考慮して選びましょう。

【赤ちゃんご機嫌?】快適性もチェック!

シートのクッション性・通気性

長時間ドライブでも快適に過ごせるよう、クッションがしっかりしているか、汗をかきやすい背中やお尻部分がメッシュ素材になっているかなどをチェック。

リクライニング機能

赤ちゃんが眠ってしまった時に、首がガクンとならないよう、楽な姿勢に調節できるか。

サンシェード(幌)

まぶしい日差しや紫外線から赤ちゃんを守る幌。すっぽり覆えるくらい大きいか、UVカット率は高いかなども確認しましょう。

赤ちゃんがチャイルドシートを嫌がらず、快適に乗ってくれることも、安全なドライブのためには大切ですよね。

【その他】重さ・サイズ、手入れのしやすさ、予算

重さ・サイズ

他の車に載せ替える機会が多い場合や、軽自動車など車内スペースが限られている場合は、本体の重さやサイズもチェックポイントになります。

手入れのしやすさ

ミルクの吐き戻しやお菓子の食べこぼしなどで汚れやすいもの。シートカバーなどが取り外して洗濯できると、清潔に保てて安心です。

予算

安全性を確保した上で、機能や快適性、デザインなどを考慮し、予算に合ったものを選びましょう。

安全性と使いやすさで選ぶ! 新生児向けおすすめチャイルドシート3選

「ポイントは分かったけど、具体的にどんなモデルがあるの?」という方へ。安全性(R129適合)、取り付けやすさ(ISOFIX)、使いやすさ(回転式など)で人気の高い新生児向けモデルを3つご紹介します!(※価格や仕様、在庫状況は変動しますので、リンク先でご確認ください)

【迷ったらコレ!回転式ISOFIXの定番】エールベベ クルット R

カーメイト(エールベベ) チャイルドシート 安全基準(R129) ISOFIX 回転式 クルットRザ・ファースト2

最新の安全基準R129適合ISOFIX固定で取り付けも簡単・確実。軽い力でスムーズにシートが回転するので、狭い駐車場などでも赤ちゃんの乗せ降ろしが本当に楽!衝撃吸収クッションや大きなサンシェードなど、安全性・快適機能も充実しています。多くの車種に適合するのも安心ポイント。

安全性はもちろん、毎日の乗せ降ろしのしやすさを重視したい方におすすめ。初めてのチャイルドシート選びで迷っている方にも定番の人気モデルです。

【安全性評価◎&赤ちゃん想い】コンビ クルムーヴ アドバンス ISOFIX エッグショック

コンビ ISOFIX固定 回転式 チャイルドシート クルムーヴ アドバンス エッグショック

こちらもR129適合ISOFIX固定の回転式モデル。コンビ独自の超・衝撃吸収素材「エッグショック」を頭部やシートに搭載し、万が一の時の安全性を追求。チャイルドシートアセスメントでも高い評価を得ていることが多いシリーズです。通気性や快適性にもこだわった機能が満載。比較的コンパクトな設計のモデルもあります。

安全性を最優先したい方、赤ちゃんの快適な乗り心地をとことん追求したい方におすすめ。コンパクトカーにお乗りの方にも検討しやすいモデルがあります。

【革新的!トラベルシステム派に】マキシコシ ペブル 360

Maxi-Cosi PEBBLE 360 ESSENTIAL BLACK

Maxi-Cosi FAMILYFIX 360

R129適合ベビーシートタイプ。最大の特徴は、別売りの専用ISOFIXベース「FamilyFix 360」と組み合わせることで、シートが回転するだけでなく、手前にスライドして引き出せる「SlideTech™」機能! これにより、乗せ降ろし時の腰への負担が劇的に軽減されます。もちろんトラベルシステムにも対応し、対応ベビーカーにドッキング可能。

こんな人におすすめ

車での移動が多く、トラベルシステムをフル活用したい方。最新の機能性と利便性を求める方。ベビーシート卒業後も、同シリーズの幼児用シート(別売)に移行できるので、長く同じシステムを使いたい方。

最適なチャイルドシートで、安全・安心なカーライフをスタート!

チャイルドシート選び、いかがでしたか? たくさんの種類や機能があって迷ってしまうかもしれませんが、一番大切なことは、赤ちゃんの命を守るための安全装備である、という視点を忘れないことです。

「国の安全基準(Eマーク)を満たしているか?」 「自分の車に、正しく・確実に取り付けられるか?」

この2点をクリアした上で、あなたのライフスタイル(車の利用頻度、乗せ降ろしのしやすさ、予算など)や、赤ちゃんの快適性を考慮して、納得のいく一台を選んでくださいね。

可能であれば、ベビー用品店などで実物を確認し、取り付け方を教えてもらったり、実際に操作してみたりすることをおすすめします。

正しく選んで、正しく使う。それが、赤ちゃんとの安全で楽しいカーライフの第一歩です。最適なチャイルドシートを見つけて、これから始まる赤ちゃんとのたくさんのお出かけを、思いっきり楽しんでくださいね!応援しています!